2025/10/30
2階リビングは、日当たりや眺望など多くの魅力がある人気の間取りです。
戸建てリノベーションでリビングを1階から2階に移動させ、いくつもメリットが生まれるケースもあります。
一方で、階段の昇り降りや将来の生活動線に不安を感じる方もいます。
この記事では「今」も「老後」も快適に暮らせる2階リビングの設計のコツを解説します。実際にリノベーションした事例も紹介しました。
中古住宅探しで「理想の物件が見つからない」とお考えの方にも、住まい選びのヒントにしてもらえる内容です。

リビングを2階に設けることには、実は多くのメリットがあります。
ここでは、代表的な4つのメリットを紹介しましょう。
リビングを2階に配置する最も大きなメリットは、明るさの確保です。
隣家など周囲の建物から影響を受けにくい2階は、日当たりや風通しが良くなります。
例えば住宅密集地では、家と家の間隔を広くできず、1階には日中も太陽光が当たらない立地が散見されます。
2階リビングは、そうした厳しい立地条件でも、明るい住空間をつくる技法のひとつでもあります。
外からの視線や騒音を避けやすいことも、2階リビングの利点です。
周囲から目線が届きにくく、プライバシーを確保しやすくなります。
たとえば前面の道路から住宅までの距離が近い場合、1階のリビングでは通行人や車の音が気になりますが、2階なら静かに過ごせるでしょう。落ち着いた暮らしを求める方にも、おすすめできる間取りです。
リビングが2階あると、家の防犯性も高められます。
生活の中心が2階になることで、1階の窓を開けっ放しにする機会が減ります。また、1階に掃き出しサッシのような大きな開口を設けなければ、侵入経路も限定されます。
庭をつくる敷地面積の余裕がない立地なら、2階リビングのバルコニーを活用するのもおすすめです。
リビングが2階にあると、バルコニーにつながる設計がしやすく、外の空間をリビングの延長として活用できます。さらに、道路や隣家からの視線も気にならないため、アウトドアリビングとして寛げる空間もできますよ。

要望エリアが住宅密集地でも、外と繋がる住まいを目指す方にもぴったりです。
メリットの多い2階リビングですが、住んでみて後悔するのはいやですよね。
後悔のない間取りにするために、設計段階でできる工夫を紹介します。
2階リビングでは、階段の安全対策に配慮します。
階段の昇り降りの頻度が高いので、事故のリスクを減らすためです。
といった工夫があります。
小さな子どもと暮らす場合は、階段の上部にベビーゲートや柵を取り付けられる間取りになっているかチェックしましょう。
リビングを2階にするなら、断熱・遮熱対策、通風の確保が大切です。
理由は、温かい空気が上昇する特性と、屋根からの熱が伝わりやすいことから、2階は1階よりも暑さがこもりやすくなります。
といった対策が有効です。
暑い季節も快適に過ごせるリビングを設計しましょう。
2階リビングの設計段階で、家具や家電の搬入動線を考えておくことも重要です。
「階段や廊下が狭く、冷蔵庫・ソファといった大型日用品を搬入できなかった」などは、2階リビングでよく挙げられる後悔例。
など、搬入経路を確保する工夫を忘れないようにしましょう。
間取り上どうしても階段や廊下を狭くせざるを得ないなら、2階バルコニーに掃き出し窓を設けて外部からの搬入も想定する、といった方法もあります。
設計段階で搬入経路を確認しておくと、引っ越しや模様替えの際に困りません。

2階のリビングを考えるにあたって多く聞かれる声が、
「年齢を重ねた後に大変にならないの?」という不安。
しかし、はじめに階段の上り下りがしづらくなったときのことまで想定しておくと、ポジティブに考えられるようになります。
バリアフリー化は、後からリフォームすることもできますが、あらかじめ計画を考えておくと安心です。
たとえば
などが挙げられます。
もしも体力が落ちて階段の上り下りが億劫になったら、1階だけで生活できるような間取りにしておくのも有効です。
トイレ・洗面所・浴室といった水回りや、寝室は1階に配置しておくのはいかがでしょうか。
体調を崩しても2階に上がらず生活できる間取りをイメージしておくと、安心できますよ。
築数十年で建て替えを繰り返していた時代とは異なり、近年は家族構成や生活スタイルの変化に合わせて、リノベーションしながら暮らす考え方が定着してきました。
そもそも階段の上り下りが不自由になるライフステージには、他にもリフォームが必要かもしれません。
一度は2階をリビングにしても、将来1階のリビングに戻すことも可能です。どちらをリビングにもできるような可変性ある間取りを考えておくのも良いでしょう。
また売却してワンフロアで住めるマンションに引っ越す手段もあります。将来の売却を想定して、資産価値を維持できるメンテナンス計画をたてておくのも、備えのひとつです。

私たちトウケンホームは、東京都町田市を拠点とするリノベーション専門店です。地域柄、住宅同士が密接しているエリアも少なくありません。
そうしたエリアの戸建てリノベーションでは、2階のリビングに改装するケースがあります。
ここでは、2つの間取り実例を紹介します。BeforeとAfterを見比べてみてくださいね。

元は1階にあったダイニングキッチンを、2階にレイアウト変更したリノベーション事例です。
既存2階にあった部屋と廊下の壁はすべて取り払い、ワンフロアのLDKにしました。


階段横の壁をガラス格子にしたことで、生活の中心となるLDKが自然光にあふれる明るい空間になりました。
2階リビングのメリットを最大限に活用した住まいの実例です。
こちらのリノベーションの詳細は、施工事例ページでご覧いただけます。

既存の2階の一部屋を、屋根付きのオープンバルコニーにしたリノベーション実例です。
天気の良い日には家族みんなで食事をしたり、寛いだりできる広々としたアウトドアリビングとして設えました。

お庭を確保できない立地条件でも、アウトドアを楽しめます。
1階のお庭よりも、周囲からの視線が気にならずに過ごせるのも、2階リビング×インナーバルコニーの魅力です。

こちらのリノベーションの詳細は、施工事例ページでご覧いただけます。
2階リビングは、都心部での暮らしを快適にできるメリットの多い間取りです。
工夫次第で、年齢を重ねた後でも安心して暮らせる住まいになります。
設計段階から安全面に配慮をしたり、将来を見据えた間取りを考えておいたり、家族のライフスタイルにずっと寄り添う家づくりを考えてみてくださいね。
トウケンホームは、フルリノベーションの専門店です。
「日当たりがよい家に住みたい」
「庭のある戸建てに住みたいが、良い物件が見つからない」
新しい住まい探しでこうした課題を感じていたら、「中古を買ってリノベーション」する選択肢もおすすめします。
ご家族の暮らしにあった住まいのスタイルを見つけてください。