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家と暮らし

2023/09/22

断熱リノベーションの価値 ~日本の家の3分の2は夏暑く冬寒い~
断熱リノベーションの価値 ~日本の家の3分の2は夏暑く冬寒い~ 写真

リノベーションの優先順位、デザインや見た目だけになっていませんか?

実は、日本では住まいへの不満調査で「夏の暑さ」「冬の寒さ」という回答が上位を占めています。

既存の住まいの暮らし心地を快適にするのが目的であるリノベーションでは、温熱環境の改善は重要課題です。

今回は、リノベーションにおける断熱工事について深掘りします。

もくじ

調査から見る断熱リノベーションの重要度

断熱リノベイメージ

リノベーションと聞くとデザインに注目が集まりがちですが、温熱環境を整えることこそ重要な課題です。

なぜなら、日本の既存の住宅の3分の2は、“夏は暑く冬は寒い”性能だから。

国土交通省の調査を基にした推計によると、現行の断熱基準の断熱等級4をクリアしている住宅は、日本の住宅全体のおよそ13%しかありません。

日本の住宅の断熱化率図

現行よりもはるかに低い昭和55年基準の断熱性能しかない、あるいはどの基準も満たさずほとんど断熱されていない住宅は、全体の約65%。日本の住宅ストックのおよそ3分の2が、「夏は暑く冬は寒い」への対策がなされていない計算です。

さらに、当然ながら、高い断熱性能の住まいは数年内に建てられたいわゆる“新築”が占めているでしょう。リノベーション工事を行う中古住宅は、さらに大きな割合で低断熱・無断熱と考えられます。

リノベーションの目的は、住まいの暮らし心地を快適にすること。

温熱環境の整っていない中古住宅で、デザインのみを整えても、心地よく暮らせる住まいになるとは限らないですよね。

断熱リノベーションと健康の関連性

温熱環境を重要視しないリノベーションは、快適さを奪うだけではありません。

家の温熱環境は、住む人の“健康”と深く関係しているためです。

夏暑く冬寒い住まいは、さまざまな健康被害の引き金に

さまざまな健康被害の図

たとえば、家が寒いことで起こる身体への影響を考えてみましょう。

血圧の上昇や血行不良は、関節痛・神経痛を誘発することがあります。

また、寒さによる免疫力の低下は、感染症などの病気にかかりやすくなる原因です。

さらに、肌の乾燥やかゆみを防ぐ目的の“加湿”にも、危険が潜んでいます。

窓断熱が不十分な住宅では、加湿しても窓からの冷気で結露に変わってしまいます。結露した水分が壁内に侵入することで発生するカビは、アレルギーや喘息の原因のひとつです。

転居した住宅の断熱性能と疾患の改善率の関係

断熱性能と疾患改善の関係図

上の表は、近畿大学の調査によって明らかになった「断熱性能の高い住まいに転居すると、持っている疾患が軽くなる方が多い」という結果のデータです。

右へ行くほど、断熱性能の高い家に転居された方の疾患改善率を表しています。

表からは、脳血管疾患や心疾患のように生死に関わる病気だけでなく、老若男女が日常的に経験する軽い疾患においても、断熱性能が良い家に引っ越すと症状が改善する人が多いことが読み取れます。

皮膚のかゆみ、風邪、腰痛などの症状が軽減するという事例も多いのは、適切な温熱環境が肌の乾燥を防ぎ、血行も良くなるためと考えられます。

冬の室温をいかに暖かくするかが、日常の健康から生死に至る疾患まで家族の健康に幅広く影響していることがわかります。

断熱リノベーションの費用か、住んだ後の光熱費か

断熱リノベイメージ

断熱リノベーションを行うと、工事の費用が高くなってしまうと思っていませんか。

もちろん、リノベーション自体の費用はかかりますが、それ以上に、住んだ後の光熱費を大幅に軽減できることも知っておきましょう。

事実、家全体で使用するエネルギーの3分の1は、暖房が占めているとご存知でしょうか。暖房には、冷房の10倍のコストがかかっているのです。

そんな暖房費を断熱リノベーションによって大幅に軽減できるとわかるデータを、2つご紹介します。

断熱性能と室温・冷暖房費の関係

リノベーションで断熱性能を高めると、暖房にかかる光熱費を大きく削減できることがわかっています。

断熱と冷暖房費の関係図

左側のグラフは、築45年の建物を断熱等級6にリノベーションしたシミュレーションの結果です。同じ設定温度の暖房を深夜0時に切った場合の、翌朝6時の室温を比較しています。

リノベーション前は、室温8.0度まで下がっていますが、リノベーション後は16.4度に保たれる結果となりました。

また、右側のグラフの通り、冷暖房費もリノベーションの前後で、約4割ほど削減できることがわかります。

冬のエアコンをより効率化できる断熱住宅

断熱リノベーションで削減できるのは、ランニングコストだけではありません。

購入するエアコン本体の価格も低く抑えられます。

エアコンの燃費は、ここ50年で大幅に向上しています。

ところが、現在でも市場のエアコンの畳数設定は、1964年基準のいわゆる“無断熱住宅”想定。定格の冷暖房能力自体は、なんと50年前と同じままなのです

そのため、断熱性能の高い断熱等級6レベルの住宅なら、実際の広さの半分以下の畳数表示のエアコンで問題なく温まることが、計算上明らかになっています。

冷房も、西面窓の日射遮蔽を行えば、畳数表示は数ランク小さいエアコンにすることが可能です。

断熱性能が高い住宅では、エアコンのイニシャルコストも抑えることができるとわかるでしょう。

エアコンの畳数設定(←Google検索してみてください)

断熱リノベーションを当たり前に

リノベーションにおける断熱性能向上の重要性について、いくつかのデータをもとにお話ししました。

私たちトウケンホームが目指しているのは、断熱性能を向上させるリノベーションが日本の当たり前になること。

というのも、実は日本の基準は、世界で推奨されている温熱基準に達していないのです。

そこで、私たちは、世界と同レベルの基準値でリノベーションを推奨する『性能向上リノベの会』に参加しています。

性能向上リノベ 公式サイト

世界の断熱基準図

例えば、環境先進国ドイツではUA率(外皮平均熱貫流率。外皮1㎡あたり平均どのくらいの熱量が逃げていくかの計算。低いほど断熱性能が高い)の義務が基準0.36であることに対し、日本の新基準は0.87となっています。

性能向上リノベの会とは、戸建て住宅ストックを断熱と耐震の性能向上リノベーションで、これからを暮らす家の新しいスタンダードをつくるプラットフォームです。

日本の2025年の新築性能基準でも、世界の適合義務化基準とでは大きな格差があります。

性能向上リノベの会では、独自の断熱性能推奨基準を設定し、日本の住まいの温熱環境改善を目指しています。

性能向上リノベ断熱グレード

性能向上リノベの断熱グレード

※建物は、自立循環型モデル住宅(在来工法)を対象に、地域区分は、6・7 地域(都心部を中心)に策定しています。

※UA 値(外皮平均熱貫流率)とは住宅の内部から床、外壁、屋根(天井)や開口部などを通過して外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値。値が小さいほど熱が逃げにくく、省エネルギー性能が高いことを示します。

まとめ

断熱リノベイメージ

リノベーションの目的は、既存の住まいの暮らし心地を快適にすること。

お好みのデザインはもちろん大切にしながら、住宅自体の性能を向上させましょう。

リノベーション工事を行う日本の既存住宅は、全体の3分の2が現行の推奨断熱基準を大きく下回っています。

リノベーションによる住まいの断熱は、大切なご家族の健康維持を支えます。

そのうえ、光熱費のランニングコストや冷暖房設備のイニシャルコストも抑えられるのです。

トウケンホームでは、理想の暮らしをリノベーションで叶えるための「暮らしの相談」を受け付けています。

建築士や宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザーなどの有資格者を含む知識と経験を積んだスタッフが、お客様と一緒により良い住まいと暮らしを考えます。

断熱リノベーションについて、ご相談を承ります。

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