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2021/03/12

中古住宅で住宅ローン控除を受けるための要件
中古住宅で住宅ローン控除を受けるための要件 写真

以前のWEBマガジンで「住宅ローン減税の控除期間が13年間」が継続されることについては触れました。

そもそも、住宅ローン減税は、2019年に消費税が増税された際の対策としてスタートし、2020年で終了する予定でしたが、コロナ禍の影響を鑑みて、2021年も延長されることになりました。

ここでは、少し詳しく「中古住宅で住宅ローン控除」を受けるための要件をご紹介します。

中古住宅の住宅ローン控除の仕組み

住宅ローンの12月末時点の残高(借りているお金)の1%(上限あり)を毎年、所得税と住民税から直接控除(減税)する仕組みです。

住宅ローンの年末残高×1%=控除額(減税できる金額)

消費税がかかる場合(新築住宅)→最大40万円/13年間(最後の3年は要件が変わる)

消費税が不要の場合(中古住宅)→最大20万円/10年間


 

例えば、中古マンションを購入し、12月末の住宅ローン残高が3000万円だった場合、3000万円×1%=30万円となりますが、控除額は最大20万円までなので、20万円を所得税+住民税から差し引きます。もし、払いすぎた税金があるなら年間最大20万円が返金されます。

この制度は10年継続しますので、最大で200万円の減税になるわけです。

新築が優遇されているのは「新築の場合は消費税10%がかかる」ためです。

中古住宅の住宅ローン控除の適用条件

1.自ら居住すること

住宅を取得してから6ヶ月以内に入居(2022年末まで)して、控除を受ける年の12月31日まで居住していることが必要です。

2.床面積が50㎡以上(緩和:40㎡以上)であること

不動産登記上の面積で確認します。戸建の場合は壁芯面積(壁厚の中心)、マンションの場合は内法面積(壁の内側)となります。

2021年からの特例措置として合計所得1000万円以下に限り40㎡以上に緩和

3.耐震性を有していること

次のいずれかに適合すること

●木造なら20年以内に建築された住宅

●鉄筋コンクリート造なら25年以内に建築された住宅

●耐震基準適合証明書がある住宅

●既存住宅性能評価書(耐震等級1以上)がある住宅

●既存住宅売買瑕疵保険に加入している

4.返済期間が10年以上

住宅ローンの返済期間が10年以上のローンを利用する

5.年収が3000万円以下であること

給与だけでなく、退職金、株の配当や利益、先物取引に係る雑所得、山を譲渡して得た金額などの「合計所得金額」が3000万円以下であること

2021年緩和措置として1000万円以下(40㎡以上)

6.特定の制度と併用していないこと

居住した年の前後2年間(通算5年間)に「3000万円特別控除」や「居住用財産の買い替え特例」を受けていない


 

リフォーム、増築の適用条件

●増改築、建築基準法に規定する大規模な修繕または大規模な模様替え(壁・柱・床・はり、屋根または階段のいずれか1つ以上)の工事

●マンションの専有部分の床、階段または壁の過半についておこなう一定の修繕・模様替えの工事

●家屋・マンションの専有部分のうちリビング、キッチン、浴室、トイレ、洗面所、納戸、玄関または廊下の一室の床、または壁の全部についておこなう修繕・模様替えの工事

耐震改修工事(現行の耐震基準への適合)

一定のバリアフリー改修工事

一定の省エネ改修工事


 

なお、これらの工事費が100万円を超えていることも条件の一つです。この100万円のなかには、住宅ローン控除(減税)の適用を受ける工事と一体性があれば、設置費用や設備機器の購入費用も含めることが出来る場合があります。



 

まとめ

2021年に住宅ローン控除特例の面積要件を緩和したのは、コロナ禍において、テレワークが普及し、郊外需要も増え、夫婦世帯などが小規模の物件でも中古住宅を購入する案件を想定したものと言えます。

賃貸物件ではなかなか難しいテレワークルームなどへのリノベーションもこの機会に考えてみるのもいいかもしれません。

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